中学知識でボイラー技士 1-2
前回
※これは本やサイトを参考に書いています
前回は2つの温度の単位を紹介しました。
摂氏温度と絶対温度です。℃とKですね。
27℃で300Kだから0Kは-273℃と覚えてくれてる人がいれば非常に光栄です・・・
今回は「熱量」と「比熱」をガバガバ学んでいきます。
詳しく知りたい方は探せば腐るほど出てきます()
-3 熱量とは
物体が熱くなったり冷たくなったりするのは何故でしょうか。
熱運動の熱エネルギーが高くなったり低くなったりするからです。
この熱の増減の量を「熱量」と言います。
(アルファベットで「Q」と表します。)
このような熱量の単位にはJやcalを用います。
水1kgの温度を1℃上げるためには4.187kJ、 (≒4.2kJ) (1kJ=1000J)
水1kgの温度を1℃上げるためには1kcal必要になります。 (1000cal=1kcal)
カロリーに関してはそのまんま定義されているので覚えやすいです。
――練習問題
例えば、水1kgの温度を10℃から20℃まで上昇したとき、
熱量は何kJ、何kcal必要なのか考えてみます。
10℃から20℃までなので、10℃。
1kg×10より、10kcal必要。
1kcal≒4.2kJより、
およそ42kJ必要。
また、水100gの温度を10℃から15℃まで上昇したときも考えます。
10℃から15℃までなので、5℃。
0.1kg×5より、500cal必要。
1000cal≒4.2kJより
2.1kJ必要。
-4 比熱とは
フライパンでも鍋でもいいです。ある程度水を入れてみましょう。
点火させて温めてみます。
ここで鉄と水の温まり方の違いを調べます。
フライパンや鍋はすぐに温かくなりますよね。
一方、水はかなりの時間を費やすのが分かると思います。
何故でしょうか。
それは熱容量が異なるからなんです。
熱容量とは、「物体の温度を1℃上げるのに必要な熱量」、と定義されています。
また、アルファベットに直すと「C(ラージシー)」と表します。
ここで熱容量の求め方を。
Cというのはさっき述べたとおり、熱容量です。
Qは熱量。
⊿Tの⊿は”差”を表します。また、Tとは絶対温度、Kです。
10℃から20℃上昇させるとしたら、その差は10℃。
――練習問題
物質AとBがある。
Aには150J、Bには325J与えた。
Aは3℃、Bは5℃上昇した。
どちらの方が温まりやすく、冷めにくいか。
J/Kで考えます。
Aは150Jで3℃なので150/3=50(J/K)
Bは325Jで5℃なので325/5=67(J/K)
50<67 より、
Aの方が温めやすいです。 (少ない熱の量で温まるので)
また、Bは温まりにくいです。
非常に長くなりましたが、本題の「比熱」を考えます()
熱容量は「物体の温度を1℃上げるのに必要な熱量」でしたが、
比熱の定義は「物体1gあたりの1℃上げるために必要な熱量」となります。
また、言い換えれば「物体1gあたりの熱容量」ともいえます。
熱容量はCでしたが、比熱ではc(スモールシー)を用います。重要。
2つ目の練習問題に物質A,Bを使いましたが、今回もそれを使いまわします。
物質Aは150Jで3℃上がりました。物質Bは325Jで5℃上がりました。
物質Aの質量が10g、物質Bは25gとおきます。
熱容量では質量の条件は無視して計算しました。
比熱では同じ重さという条件にしなければなりません。また1gあたりでの計算になります。
Aの熱容量は50(J/K)でした。10gなので10で割ります。
=5(J/g・K)
Aの比熱の値は5ということが分かりました。
Bの熱容量は67(J/K)でした。25gなので25で割ります。
そもそも67自体素数なんだよなぁ・・・気にせず割ります()
67/25=2.68≒2.7
=2.7(J/g・K)
Bの比熱の値は約2.7ということが分かりました。
1gあたりの必要な熱量なので、低い方がすぐに温まります。
2.7<5 より、
Bの方が比熱が低く、Aの方が比熱が高いことが分かります。
また、比熱が低いとすぐに温まるのはメリットかもしれませんが、
すぐに冷めてしまいます。
ですが、風呂のように比熱が高い物質であれば、冷めにくいです。
しかし温まりにくい。
上の比熱が高い低いの差はなんなのかが非常に重要です。
下の図で必ず覚えましょう。
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